「西独、フランス、英国などを回ったのですが、全体として欧州の排ガス対策は規制や管理面では大したことはなく、システムとしてはむしろ日本の方がキチンとしている、という印象でした。
すべて自動車メーカーの主導型で、日本のようにメーカーが世論に押される、という状態ではなかったように思います。
米国については、そちらを回った調査団の方から聞いたのですが、ロスはすごい、という感じでした」
「当時は、自動車メーカーは排ガス対策が遅いということで厳しく批判されました。
しかし自工会としては、遅れているメーカーに先に進んでもらい、全体として足並みをそろえるように努力していました。
そういう考え方の事例の一つとして、私は安全公害に関する特許は業界内部でお互いに公開することを理事会に提案して承認してもらいました。
具体的には実現した例はなかったようですが。
このように随分努力したつもりですが、このような態度が外部から見ると、自工会は防戦一点張りだ、というように取られたようです。
当時、メーカーの中でも排ガス規制の見通しについて明暗いろいろありました。
これは、あるシステムを実地に応用した場合に、当然ある程度のバラツキがでる。
それを控え目に見るか、前向きに見るかによって大きな違いがでてきます。
その違いによる見通しの差です」
この時代を乗り越えて、今は中古車トラックですら規制をクリアした物しか走ることはできません。